斧節

混ぜるな危険

「海ゆかば」

 国歌シリーズ第3弾。「海ゆかば」は準国歌であった。多くの軍人が死を前にして歌い上げた。歌詞は大伴家持(『万葉集』)で、作曲は信時潔〈のぶとき・きよし〉。「戦場で海に行くならば 水に浸かる屍となろう 戦場で山に行くならば 草の生える屍となろう」との意気込みは、日本の荒魂(あらみたま)を示したものだ。この曲を私が知ったのは2016年のこと(『月光の夏』毛利恒之)。不思議な衝撃があった。「日本人の魂」が激しく揺さぶられたのだ。特に道産子の私はもともと尊皇の精神を欠いていることもあって、「自分もやはり日本人であったのだ」という発見はそれまでにないものだった。