斧節

混ぜるな危険

小松美羽ライブペインティング@身延山久遠寺

 成田悠輔の動画小松美羽〈こまつ・みわ〉を知ったのだが、いやはや面白い女性である。アニミズムを地(じ)で行(い)ってるような節が窺える。話しぶりが少年っぽいのも、論理(ロジック)や情報(データ)という毒性に染まってないためか。身延山久遠寺で行われたライブペインティングの作品は、不思議にも二仏並座(にぶつびょうざ/釈迦仏と多宝仏が並び座ること)を示唆しており、その直観力は通力(つうりき/超能力)の域に達していると思わせる。成田との対談でも明かしているが、彼女は実際に頭の中で「見えているもの」を作品として表している。正座ではなく胡坐(こざ)を行っているのも好ましく、鎌倉時代を髣髴(ほうふつ)とさせる。尚、龍を謗法(ほうぼう)と捉えるのは浅はかで、小松は生命を守る宇宙のエネルギーを聖獣・神獣に仮託しているのだ。小松美羽は口の中まで絵の具まみれになりながら祈りを象(かたど)る。