斧節

混ぜるな危険

朝日新聞と創価学会が好んだ「世界市民」とは

 どちらが先に言い出したのかはわからない。ただ、よく似たこの両者は良好な関係ではなかった。池田の著作を多く出している新聞社は読売・毎日のような印象がある。池田は1975年にSGIが結成された折、署名簿の国籍欄に「世界」と記すパフォーマンスを行った。最近になるまで気づかなかったのだが、これは文化や伝統を無視した愚行といってよい。考えようによってはグローバリズムの尖兵(せんぺい)にも見える。今、「違い」を「差別」と嘯(うそぶ)いて世界中で左翼が大騒ぎをしている。家族という伝統的価値観を葬ることが国家破壊への近道であることを彼らはよく理解しているのだろう。もはや、看護婦さん、保母さん、スチュワーデスといった呼称は郷愁を帯びて記憶の彼方に存在するだけだ。1980年代に言葉狩りを始めたのも朝日新聞と左翼言論人であった。そして今、彼らは性別すら葬ろうと目論んでいる。池田が国旗や国歌に敬意を示した姿を一度も見たことがない。世界市民とは民族性や文化を漂白された存在に他ならない。