斧節

混ぜるな危険

荒井由実と中島みゆき

 ・荒井由実中島みゆき

漫画家・山田玲司の「中島みゆき論」

 女性シンガーソングライター二大巨頭といえばこの二人を置いて他にあるまい。荒井由実(現在は松任谷/1954年生まれ)は中島みゆき(1952年生まれ)より2歳年下だが「みゆき」と呼び捨てにしている。ユーミンは作詞家としてプロデビュー。17歳の時であった(1971年)。中島みゆきのデビューは1975年。

 因みに団塊の世代とは戦争直後の1947~1950年生まれを指す。つまり二人は団塊直後の世代である。特に目立った政治信条はないと思われるが、それでも左翼の影響が色濃く現れている歌を紹介しよう。

左翼になり切れなかった人の歌です。


学生運動を少し齧ったけど、結局は就職して
(左翼的な感覚だと就職するのは、
資本家の犬になることで負けと同じ)、
あーぁ、青春が終わったなという歌です。


「いちご白書」っていアメリカの学生運動
扱った映画があるのよ。
すげーつまらない映画なんだけどね。


「いちご白書をもう一度」は左翼の歌なのですか? - 左翼にな... - Yahoo!知恵袋

 これが“学生運動がらみ”の歌だと分かるのは、2番の冒頭のフレーズからである。「この国を見限ってやるのは俺のほうだと追われながらほざいた友」と云っている。これだけでもうピンとこなければならない。
 この友人は要するに学生運動上がりの“国際テロリスト”か何かである。たぶん70年代初頭に国内での何らかのテロ事件の容疑者として指名手配されるかして(したがってこの時点ではまだ“国際”テロリストではない)、国外逃亡したのである。そして間違いなく友人は国外へ渡った後も革命運動に少なくともしばらくは挺身している。そのことを語り手はずっとニュースで知ることができていただろう。ところがどこかの時点で友人は一切消息不明となる。生きてるいるのか死んでいるのかも分からない、という長い期間があり、最近になって突然、死にかけているという手紙が本人から届いた、というわけである。「見知らぬ誰かの下手な代筆文字」なのは、日本の公安当局の監視を警戒してのことであるに決まっている。


中島みゆき「永遠の嘘をついてくれ」の正しい解釈

【永遠の嘘をついてくれ/吉田拓郎】中島みゆきの深い想いが込められた歌詞を徹底解釈!アルバムも紹介♪ - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)

 時代の波に逆らうことは難しい。自覚しなければ、そのまま流されてしまう。一方で左翼の宮崎駿〈みやざき・はやお〉がアニミズムの世界を描くのだから中々一筋縄ではゆかない。おしなべて左翼はフランクフルト学派のように手を替え品を替え、ソフトな形で伝統や社会の破壊を試みる。その欺瞞ぶりに唾棄すべき嫌悪感を抱くのは私一人ではあるまい。

 そして嘘つきの周囲にはシンパがおり、もう一段周辺には環境問題などに搦(から)め捕られた無自覚な心情左翼がいるのだ。そうした手法をパクったのが創価学会の「総体革命」であった。