斧節

混ぜるな危険

池田への付け届け運動を奨励した長谷川重夫

『創価学会を斬る この日本をどうする2』藤原弘達 1969年
『池田大作先生への手紙 私の自己批判をこめて』原島嵩 1980年

 ・比木三九男
 ・八王子市を創価市にしようという目論見
 ・池田への付け届け運動を奨励した長谷川重夫
 ・上田夫妻の悩み
 ・『私の履歴書』を代作した松岡資
 ・二人の会長候補
 ・野崎兄弟

『池田大作 幻想の野望 小説『人間革命』批判』七里和乗 1994年

長谷川重夫   池田の筆頭茶坊主、ゴマすり男の見本


 ゴマをするのも才能の一つである。そして、他に才能のない人間ほど、ゴマをするのが上手である。さらに有能な上司はゴマすり部下を危険視して遠ざけ、無能な上司は部下のゴマすり発言にコロリと騙される。
 耳に快い発言を聞くのは、人間、誰でも嬉しいものである。ただ、ゴマの度が過ぎると、組織は必ず腐敗する。今の学会がそのいい例である。ゴマすり幹部ばかりが跳梁跋扈(ばっこ)している。中でも飛び抜けた存在が、第一庶務室次長のまま副会長に抜擢された長谷川重夫である。
 とにかく、この人の池田に対するゴマのすりようは、並みではない。近年では「池田先生に贈物を届けるために信濃町詣でをしよう」という信濃町詣で(池田先生直結運動)を推進したのがこの男だ。池田の筆頭茶坊主である。


【『創価学会公明党 スキャンダル・ウォッチング これでもあなたは信じますか』内藤国夫〈ないとう・くにお〉(日新報道、1989年)】

遠藤文書にみる長谷川重夫(次期理事長候補)という人物について
長谷川重夫……池田の筆頭茶坊主、ゴマすり男の見本

 長谷川は長らく池田の秘書のような立場で、ある時は池田を語り、またある時は池田を騙(かた)りながら、巧妙に自分を大きく見せてきた。師との距離を競う創価学会組織において、池田のオフレコ指導を次々と紹介する長谷川に魅了された学会員は多い。私もその一人だった。

 1994年頃から長谷川と婦人部の秋山、八矢が会長辞任の舞台裏を語り出した。もちろん池田からそうした指示があったのだろう。いつの時代も真実を語る人は本物に見える。特に原島なき後、池田に近侍(きんじ)していた長谷川の証言は我々の度肝を抜いた。

 ある時、私の先輩が言った。「長谷川副会長の話は素晴らしいんだけど、聞いてて疲れるんだよね(笑)」と。「確かに」と応じた。池田の発言を一々小節(こぶし)を効かせて話す悪癖がある。

 婦人部長や男子部長の抜擢人事はいずれも長谷川が行っていたことを後年知った。本部の人事がどう決められているかを私は知る由(よし)もないが、「ん?」と思った。

 漢字で書くと「緘口令(かんこうれい)」(あるいは箝口令)。はてなキーワードによれば「体制側にとって不利となる情報を他言無用とする命令。いわゆる口封じのお達し」との意味。糸で口を縛るわけだな。本部幹部会終了後、「本日の詳細については他言無用」と緘口令を布(し)くのは長谷川さんの仕事だった。「信弱き者に誤解を与えまい」との配慮と思われるが、結果的に「誤解を招く発言をする師匠」に貶(おとし)めてしまった。


【旧はてなダイアリー 2011-05-23】

 彼の正体に気づいたのはこの頃だと思う。やがて秘書は理事長となった。ぶったまげたよ。

 長谷川は腰が低い。そして誠実だ。だから騙(だま)されるのだ。理事長になれたのは彼の野心の賜(たまもの)だろう。権力闘争で勝ち残った事実は評価してよい。ただし、その業(ごう)が後々本人を苦しめることだろう。