・『創価学会を斬る この日本をどうする2』藤原弘達 1969年
・『池田大作先生への手紙 私の自己批判をこめて』原島嵩 1980年
・『創価学会・公明党 スキャンダル・ウォッチング これでもあなたは信じますか』内藤国夫 1989年
・自衛隊に関する主張を180度変えた公明党
・バブル前後は事件まみれの創価学会
・小説『人間革命』のゴーストライター
・渡辺元蔵相の「脱税もみ消し」発言
・『落ちた庶民の神 池田大作ドキュメント』溝口敦 1995年
・『徴税権力 国税庁の研究』落合博実 2006年
細川連立政権の成立で野に下った自民党の渡辺美智雄元蔵相が、講演などで「自民党はこれまで、国会で公明党の法案への賛成を得るため、創価学会の脱税でも何でももみ消しを手伝ったりしてきたが、今度はそうはいかない。学会が非自民でくるなら黙ってはいない」と発言したことは重大である。
渡辺氏は、また週刊誌でもこう語っている(『週刊新潮』93年12月9日号)。「あの発言は、自民党が何もかも創価学会の面倒を見てきたという過去のいきさつの中のだな、シンボリックな部分を言ってみたものなんだ。俺はやったことはないけどね。国対政治の場で頼まれれば(国税の調査を)途中でやめさせたなんてことはいっぱいあるよ。
これは法律問題としてではなく、常識問題として言っているんだが、富士墓苑の問題とかさ、あの金庫事件とか、誰が考えてもおかしいだろ。中西という男が1億7000万円も金庫に貯め込んでいたという話が通るなんてね。……
それに学会は全国に文化会館と称する建物を建て、実は大作氏が使っているんだな。非課税所得の中で、何でもやってるからね。大作氏が海外へ行く時には、何億円何十億円も使って大名行列を作っていく。自民党が見て見ぬふりをしてきたから、そんなことができたんじゃないのかね。(脱税のもみ消しについては)具体的に知っているわけじゃないんだが、たしか湾岸戦争の頃話があったよ。あの時は、公明党がPKO法案に反対していたんだ。自民党は当年度予算の予備費から湾岸支援の90億ドルを出そうと予定していたが、それには年度末の3月までに法案を成立させねばならなかった。当時、参議院は野党のほうが数が多かったわけだが、参議院で否決され差し戻されたら時間的に間に合わない。だから公明党に協力を頼んだんだな(後略)」
昭和60年前後まで都内の主要会館には池田専用の部屋があった。年に一度来るか来ないかという利用回数であっても。
昭和52年(1977年)に民社党が池田専用の豪華施設を問題視した。宗教活動で使用されていなければ課税対象にすべきだ、と。避暑地や景勝地に建設された研修道場がそれである。当時、創価学会全体の建設費用の1/3が池田専用施設に使われていたと矢野絢也〈やの・じゅんや〉が証言している。
公明党は政権与党との取引の道具にされていると見てよかろう。それはそれでわかりやすい。統一教会は自民党の個々の政治家にアプローチしたわけだが、創価学会は自前の政党を持った。特に違法性はない。
問題は公明党に投票する創価学会員が民主政を不健全なものにしてしまうところにある。これは何も創価学会に限ったことではない。様々な業界が自分の利益のために社員の投票権を利用している。
結局、自分の頭で政治を考えることがなくなるため、民主政は自(おの)ずと衆愚政に陥る。例えば現在の知事選なんかは、ほぼ人気投票といってもいい状態で、知名度勝負となっている。
もしも創価学会が自分たちの悪行を見逃してもらう目的で公明党を利用しているならば、それを支える創価学会員の責任は決して軽くはないだろう。「知らなかった」で済ませられないのは、ナチスによるユダヤ人虐殺と同じである。そもそもチベットやウイグル、あるいは南モンゴルで虐殺を繰り返す中国共産党と友好関係にある創価学会の罪は極めて重い。